【書評】西井敏恭『デジタルマーケティングで売上の壁を超える方法』
西井敏恭『デジタルマーケティングで売上の壁を超える方法』
を読んだ。
EC専業の通販企業向けのデジタルマーケティング入門。
口語体、まるでセミナーの登壇時のような軽やかな語り口そのままで読みやすい。
マーケティングが「売れる仕組みを作ること」なのは浸透しているけれど、さらに「買いたい気持ちづくり」のキーワードが面白い。
前半の、新規獲得、F2転換、継続率、CRMなど通販ビジネスのイロハの章では専門用語はほとんど出現せず、非常に分かりやすい。
後半のデジタル広告の章は専門用語が多く、まったくの初心者だとくじけそうになってしまうと思う。
客単価やクロスセル、アップセルの戦法が語られないのは、オイシックスがサブスクモデルだからなんだろうか。
トップがデジタルを理解していない会社は辞めたほうが良い、というのは最上のアドバイス。
デジマ部署は他部署と横断的に関わって巻き込んでいくことが大事で大変だけれど、
トップがデジタルに理解がないと予算がつかないので、
デジマのやりやすさは予算によって変化するのは疑いようもない。
デジタルマーケティングの世界に飛び込みたい人にとって、
社内調整で出鼻をくじかれたり頭を押さえつけられるより、
のびのびとデジタルを推進していけるような風土の企業に勤めたほうが良いのは、間違いないと思う。
大きな字で読みやすい。