劉潤『事例でわかる 新・小売革命』

劉潤『事例でわかる 新・小売革命』

 

を読んだ。

 

EC先進国である中国のニューリテールの解説と展望を語る一冊。ECが活況の中国ですら、まだ小売のEC率は15%程度なんだね。

15%といっても、国内人口が驚異的だからマーケット規模としては十分なように思えるね。

 

小売の売上=人流量×成約率×客単価×リピート率。

オンとオフの対立ではなく、それぞれのメリットを活用する戦略の数々。

オフラインでの試着や目検などの体験は購買行動には不可欠で、

「販売しない店舗」が今後も増えていくだろうという見込み。

販売しない店舗の運営は、メーカー側というのも現在の流れだよね。

 

リアル店舗ショールーム化は、即時性の低い商品ではもはや当たり前になってきていると感じるね。

実感として、

服や靴は店頭でチェックして、ECで購入することが多くなってきてるもんね。

服をその場で買って、一日中持ち歩いて家まで持ち帰るのも面倒になってきた今日この頃。

 

即時性、提供スピードの問題は、

事例でもあるようにあらかじめ購買予測をして近場まで商品を輸送しておいたり

ドローンなど配送法の工夫、テクノロジーの進化で今後もますます不便を感じないようになるのだろうな~とは思う。

 

人が物を探すオフラインの購買行動から、物が人を探すオンラインの購買行動という見方は興味深い。

ターゲティング広告なんかまさに人毎に商品訴求しているもんね。

 

コロナ前に書かれた一冊で、小売動向がウィズコロナの時代にどう変容するか気になる。

ショールームでの体験価値も、5Gの時代は動画で補う部分も多いのだろうな。