【書評】西井敏恭『サブスクリプションで売上の壁を超える方法』

西井敏恭『サブスクリプションで売上の壁を超える方法』

 

を読んだ。

 

サブスクリプションビジネスの

定義や可能性、KPIや事業計画についてまとめられた一冊。

 

同著者の前作『デジタルマーケティングで売上の壁を超える』では

マーケティングの定義は「売れる仕組み作り」と「買いたい気持ち作り」とされていたけれど、

サブスクリプションは「使い続けたい気持ち作り」みたい。

 

サブスクリプションは単に月額制でコンテンツを発信するのではなく、

それによって新しい成功体験を味わってもらうことが大事みたい。

例えば音楽提供のサブスクなら、

音楽聞き放題によって、新しい音楽に出会えるという体験価値を提供している。

 

P:Painを発見

T:Trialで仮説検証

C:Core Valueづくり

P:Profitability(事業計画)の確定

P:Product Market Fit

「プトクップ」と読むらしい

明日には忘れていそうな上記のサブスクリプションフレームワークも、

事業計画を立てる際には必ず押さえなければいけないポイントみたい。

 

サブスクは生活を加速させ、変容させるよね。

あらゆる可能性が少額の月額投資で手に入るんだもん。

ユーザー視点ではメリットが多い分、事業者側はPLのシミュレーションが大切なのは、言うまでもないことで、

革新的なサブスクサービスほどスタートアップの企業が多いから、企業体力と資金調達力が生き残りの肝になるのかな。

住まいのサブスクサービスは初期投資が多そうで、

生活拠点を気軽に変えられるライフスタイルかつ同価値観の人とつながりたい人・・・ってユーザーをどのくらいのボリュームで試算しているのか、いつ採算が合う算段なのか気になるね。

今後の広がりが楽しみなサービスも紹介されている。

 

暮らしの提案と、成功体験のアップデート。

サブスク継続のための企業努力は、ユーザーにとってはありがたや。

 

サブスクのKPIは「会員数」「稼働率」「単価」の3つで、

稼働率が低い=解約寸前の顧客としてCRM施策を打っていくのも、

なるほどな、と納得。

 

LTVの試算表も載っていて、とても親切。