【書評】須藤憲司『ハック思考』
須藤憲司『ハック思考』
を読んだ。
須藤憲司さんが何者かは存じ上げないけれど、
Twitterで話題になっていたのとNewsPicks界隈の人なんだろうということで購入。
横書きで読みやすいけれど、
図解に魅力がない。
ハックとは、
物事の視点を変えて人と違った規則性や法則を見つけて
転換効率を上げること。なんのこっちゃ。
言葉の問題で、中身は
先だって読んだ前田裕二『メモの魔力』でファクト→抽象化→転用と表現されていた
コトの神髄とまったく同じように思える。
ハック事例と著者のビジネス論が語られるのだけれど、
なかなかにまとまりの悪い本に感じた。
ハックのノウハウ習得のために読むと、肩透かしを食らう。
どのようにハック力を高めればいいのか、
ハック思考を高めるための具体的な方法や訓練法についての記述が弱い。
ハック事例や有名人の言葉の引用は、
ハックは有意義だということの裏付けに終始しており、
ハック力のある著者のサクセスストーリー、
著者の会社の魅力を伝えるだけが目的のように感じた。
ハックを伝授してくれはしない。
伝道師ではないみたい。
インパクトのある帯には惹きつけられちゃうよね。